日本糖尿病学会が「空腹時血糖値」の基準引き下げを見直し?
日本糖尿病学会は、生活習慣の改善が必要な「糖尿病予備群」の診断基準の見直しをするとの報道がありました。現在日本では、空腹時血糖値(血液1dl当たりのブドウ糖量)110mg以上などを予備軍の基準値としています。ところが、世界を見渡すと近年「空腹時血糖値100mg以上」に引き下げて、糖尿病予備軍の対象を拡大し、早期に治療を開始したいとする動きが広がっているということです。
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●「メタボリックシンドローム」の基準はどうなるかに注目すべきか?
2002年の厚生労働省の調査では、国内の糖尿病の患者さんの数は約740万人、糖尿病予備群の該当者の数は約880万人と推計していました。今後、この基準が引き下げられると、予備軍が大幅に増えていくことになるわけですね。
日本糖尿病学会が、1999年に発表して、現在も使用されている基準では、血糖値が空腹時126mg以上、または食後(ブドウ糖負荷試験2時間後)200mg以上を「糖尿病型」としています。続けて2回の検査で、「糖尿病型」になると、いよいよ本物の「糖尿病」と診断されるのです。
メタボリックシンドロームの観点から見てみると、現在のメタボリックシンドロームの日本での診断基準は、空腹時血糖値110mg以上となっています。この基準値は、日本糖尿病学会のいうところの空腹時110mg以上か食後140mg以上の「境界型」(予備群)の域に達した場合が該当になります。
アメリカでは、2003年に基準を見直し、空腹時血糖値を110mg以上から100mg以上に引き下げました。1990年代後半の大規模な調査で、空腹時は110mg未満でも、食後に極端な高血糖になる人は、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)を発症する危険性が高いことが報告されているからだそうです。
国際糖尿病連合という国際的な糖尿病の学会では、2005年にメタボリックシンドロームの基準を新たに設定しました。その基準値は、空腹時で100mg以上となっています。
今回は、世界的な基準にならって、日本の糖尿病予備軍の基準が空腹時110mg以上から100mgに引き下げられるのでしょうか、体格や人種、食習慣の違いも、十分に検討されることでしょう。
メタボリックシンドロームの日本の基準はどうなるのでしょうか。メタボリックシンドロームの日本の基準は、2005年4月に内科系の8学会(日本動脈硬化学会、日本肥満学会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本循環器学会、日本内科学会、日本腎臓学会、日本血栓止血学会)が横断的に合同委員会を編成し、慎重に決められた基準です。メタボリックシンドロームの世界各国の基準値も、各国の事情に合わせて、独自であり、バラバラなのが現状です。
但し、自分自身の血糖値が10mg、「上がった!」、「下がった!」と、一喜一憂するのは、どうかと思います。「自分の健康は自分で守る時代」には、診断基準は、あくまで目安としてとらえ、悪しき生活習慣に心当たりのある人は、積極的に生活習慣を改める努力をした方が前向きだと考えています。
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2006年11月15日 17:32


