「ウエストサイズ」今年もまた議論、しかし数値は変わらず

メタボリックシンドロームの診断基準の一つ、「ウエストサイズ」に、またまた議論が盛り上がっています。しかし、メタボリックシンドロームという概念の生みの親、松沢佑次大阪大名誉教授は、最近「当面数値を変える予定はない」とピシャリ。数センチの異論で、なんやかんやと騒ぐのではなく、疾患のリスクとして、純粋にとらえて欲しいものですが・・・

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日本では内臓脂肪面積をもとに「肥満」と診断されるウエストサイズ


ウエストサイズの数センチの議論より最終的な目標は心血管病予防


日本肥満学会が定めたウエストサイズは、男性が85センチ以上、女性が90センチ以上でしたよね。そしてこれを基準に、メタボリックシンドロームの発見と保健指導を目的とする特定健診制度が、いよいよ来年4月からスタートするわけです。


日本のウエストサイズの基準値は、日本人の内臓脂肪面積(100cm2)をもとに「肥満」と診断されるウエストサイズを出しており、証拠のあるデータだと思います。


確かに、その結果として、男性の基準が欧米に比べて厳しい・日本だけの男女逆転の基準など、「必要以上に厳しく、病気と診断されてしまう男性を増やす」との異論を唱えやすい状況にはありますが、日本の数値の決め方は、データのない欧米とは違うのです。


実は、欧米では、内臓脂肪のデータが十分でないため、BMIに基づいています。また、ウエストサイズには、皮下脂肪と内臓脂肪の両方が含まれていることから、皮下脂肪の多い女性の方がウエストサイズが大きくなるわけです。


当然、メタボリックシンドロームかどうかはウエストサイズだけで、決めるわけではなく、血糖値や血圧などとあわせて、総合的に判断するものです。したがって、ウエストサイズだけで「病気」と診断するわけではないのです。


メタボリックシンドロームの診断基準は、ウエストサイズに加え、高中性脂肪血症または低HDLコレステロール血症、高血圧、空腹時高血糖の3項目のうち、2項目以上満たすこととされています。
 

メタボリックシンドロームという疾病概念の最終的な目標は、心血管病を防ぐことなのです。現在の基準値によって、十分効率的にリスクを見つけることができるはずです。


最近でも、東北大の研究グループが、2000-06年にかけて、岩手県花巻市大迫町の男女約400人(平均63歳)の健診データを分析し、ウエストサイズについて「男性87センチ、女性80センチが適切な基準値」と発表していました。


【参考記事】
ウエストが同じでも日本人は米国人より内臓脂肪が多い
おもしろい腹囲の考え方
腹囲の正しい測り方
厚労省、内臓脂肪の減少に向け、保健指導の見直し
なぜ「男性85cm以上、女性90cm以上」?

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2007年11月11日 09:50