「ひとくち30回」|噛めば噛むほど、内臓脂肪は減っていく

現代人が、失ってしまった食べ方の中で、最も重大なものの一つに「噛む」という行為があります。最近では、食べ物をよく噛まずに、飲み込んでいる人が多くなっています。特に、メタボリックシンドロームが気になる人の多くは、野菜や歯ごたえのある食品の摂取量が少なく、柔らかいものを好む傾向にあります。「よく噛む」ことの効用を十分に理解して、その恩恵をうけることのできる食習慣を実践してみませんか。

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「ひとくち30回」噛むことが内臓脂肪を撃退する秘訣


「よく噛む」効果その1:ヒスタミンの分泌促進で満腹中枢を刺激


食事に、時間をかけてよく噛むと、脳の中では「ヒスタミン」という脳内物質が増加して、満腹中枢を刺激します(ヒスタミン受容体に接合)。その結果、少ない食事量でも満腹感が得られて、食べすぎることを防止します。また、「ヒスタミン」は、中枢神経の「租しゃく中枢」というところから分泌されるので、噛めば噛むほど分泌量が増え、さらに食欲を抑えるという好循環になるのです。


「よく噛む」効果その2:膵臓をいたわり、インスリンが正常に分泌


大量の食事を、よく噛まないで一気に取ると血糖値は急上昇します。その結果、膵臓は大忙しでインスリンを分泌して対処しようとします。このような状態が続くと、インスリンの働きが悪くなり、高血糖・糖尿病を招くことになります。よく噛むことで、膵臓はゆっくりと、正常にインスリンを分泌することができるのです。


「よく噛む」効果その3:飢餓ホルモン「レプチン」の分泌で
 満腹中枢を刺激


私たちの脂肪組織から分泌されるホルモンで「レプチン」というホルモンがあります。このホルモンは、食事を始めてから20〜30分後に分泌され始めます。その働きは、血中のレプチン濃度が上がると、脳に対して「お腹いっぱい」という「満腹信号」を発信することなのです。「レプチン」というホルモンは、脂肪組織から分泌されるのですが、脂肪組織自体にも働きかけて、エネルギー代謝の増大、つまり「カロリーをエネルギーとして燃やそう」という指示も出します。実は、このレプチンの働きにもヒスタミンが関与していて、噛めば噛むほどヒスタミンが増え、レプチンの分泌にも作用しています。


「よく噛む」効果その4:交感神経を刺激して、内臓脂肪を撃退


内臓脂肪は、脂肪組織の中で最も交感神経の影響を受けています。交感神経の働きが高まれば、内臓脂肪は分解されやすくなるのです。ここでも、ヒスタミンという物質は、交感神経を活発に働かせる作用があるといわれています。


「よく噛む」効果その5:唾液による消化吸収の促進


噛めば噛むほど、唾液は多く分泌され、食べ物の消化吸収を助けます。唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素は、でんぷんを分解して麦芽糖を作っています。唾液は、血液をもとにつくられ、1日に1〜1.5リットル分泌されています。そして、心の動きや加齢によって、その分泌量は変化します。また、噛む刺激が、脳に伝わると胃液の分泌も促進されます。唾液には、細菌の繁殖抑える殺菌力もあるのです。


「よく噛む」効果その6:ストレス解消


よく噛むことは、ある種のリズム運動で、この刺激が、脳に伝わると脳内の神経伝達物質のセロトニンが増加し、その働きが活発になります。セロトニンは、気持ちをリラックスさせ、ストレスを解消する効果があります。


「やわらかい=おいしい」を改め、「ひとくち30回」噛みましょう


よく噛むことを習慣化するためには、野菜を使った料理や小魚類など、噛みごたえのあるものを多く摂る食事メニューを心がけましょう。「いきなり、よく噛めといわれても・・・」という方には、ここでも和食を食べることをおススメします。


ごはんを主食にする和食では、野菜類、茸類、海藻類を多く使用します。これらは、いずれも食物繊維が豊富に含まれていますので、おのずと咀しゃくが必要になります。和食による「咀しゃく」と「低エネルギー」という情報が脳に伝わると、「ヒスタミン」の働きは、さらに活発になることもわかっています。

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2006年12月03日 11:49