「早食い」は、肥満の原因となるだけではなく自殺行為?

実は、私たちの脂肪組織から分泌されるホルモンで「レプチン」というホルモンがあります。このホルモンは、食事を始めてから20〜30分後に分泌され始めます。その働きは、血中のレプチン濃度が上がると、脳に対して「お腹いっぱい」という「満腹信号」を発信することなのです。

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正常なレプチンは満腹信号発信とエネルギー産生が役割


食事は少なくとも20分以上かけてゆっくり食べる


「レプチン」というホルモンは、脂肪組織から分泌されるのですが、脂肪組織自体にも働きかけて、エネルギー代謝の増大、つまり「カロリーをエネルギーとして燃やそう」という指示も出します。レプチンの満腹信号は、食事を始めてから20〜30分後に分泌されるので、早食いはダメよといわれるのは、レプチン分泌のメカニズムによる考え方なのです。


この仕組みは、大昔から人間が、飢餓という状態で生きのびるために、発達した仕組みだといわれています。レプチンを別名「飢餓ホルモン」と呼ぶ専門家もいるくらいです。要するに、飢餓になると、脂肪を一生懸命に溜め込もうとするのが、このレプチンの本来の働きなのです。したがって、現代の飽食時代は、レプチンのシステムに障害を起こす原因になっていることは、容易に理解ができます。


肥満原因の95%はレプチン過剰による「レプチン抵抗性」?


また、逆に体内に脂肪が増えていくと、レプチンは「役割が終わった」と勘違いして、減っていくのではなく、なんと脂肪と一緒になって増えていってしまうのです。ところが、脳の容量は変わらないので、レプチンは飽和状態になっていきます。そして、レプチンが多くなりすぎて、脳が麻痺をしてしまい、レプチンが効かなくなった状態、いわゆる「レプチン抵抗性」という状態になってしまうのです。


満腹信号が出なくなってしまうので、いくら食べても満腹感を感じず、いつまでも食べてしまうことになるのです。そして、基礎代謝が上がらなくなり、次々と脂肪が溜め込まれていってしまうという悪循環になっていくのです。レプチンは「飢餓ホルモン」なので、本来は脂肪を体に蓄えるように出来ています。現代の肥満原因の95%は、このレプチン過剰による「レプチン抵抗性」ともいわれています。


ダイエットのリバウンドもレプチンの働き?


「レプチン抵抗性」による肥満の人が、減量に取り組み、脂肪が2〜3%減ったとすると、レプチンの量は20%も減ってしまうといわれています。ところが脳は、いままでレプチンが飽和状態だったのですから、急にレプチンが減ってしまうと、禁断症状が出てしまい、ものすごい飢餓感に襲われることになります。そして、ついに我慢が出来ずに、大食に戻ってしまうという、いわゆる「リバウンド」と呼ばれる状態を引き起こしてしまうのです。


レプチン濃度の高い肥満の人は、味覚も鈍感になっていくといいます。その為、甘味による満足が少量では得られなくなってしまい、甘いものを大量に食べることにもなってしまうといいます。


その他、レプチンは婦人科系器官の機能にも、欠かせない大切な働きをつかさどっていて、よく「急な減量で生理がなくなってしまった」というのは、このレプチンが関与しているといわれています。レプチンは40歳以降、増える傾向にあり、骨そしょう症・慢性疲労・糖尿病との関わりもあるといわれています。


「美食の翌日は、粗食」がレプチンを正常に保つ


レプチンを増量させない秘訣は、美食の翌日は、必ずカロリーの少ない粗食にして、食事量も減らして、いったんレプチンの量を正常にリセットすることです。適度な運動もレプチンを正常化するのには役立つようです。とにかく急激な減量や断食は、確実にレプチンを増やすということを肝に銘じておきましょう。

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2006年12月03日 11:43