お酒を飲まないのに慢性肝炎になる?増加する「NASH」とは?

NASHとは、「Non alcoholic steatohepatitis」の頭文字をとったもので、非アルコール性脂肪肝炎のことです。飲酒歴がないにもかかわらず、脂肪が原因でアルコール性の肝障害によく似た炎症を引き起します。悪化すると肝硬変、肝細胞がんに進展する例があるということがわかってきました。最近、肥満女性を中心に患者さんの数が徐々に増えています。

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脂肪肝で、強い炎症が起こるダブルパンチ


活性酸素や大腸菌の毒素が原因か?


アメリカでは、全人口の3%がNASHにかかっているといわれ、C型慢性肝炎、アルコール性肝障害に次いで多い肝臓の病気なのですが、まだまだわからない部分が多いといわれています。日本では、高度肥満者(BMI値30以上)が、NASHの35%を占めるといわれています。


脂肪肝は、NASHの前段階であり、脂肪肝全体の約10%の患者さんがNASHに移行するともいわれています。NASHは、脂肪肝をベースに、なんらかの原因により、肝細胞に炎症や繊維化が見られる病気です。なんらかの原因とは、フリーラジカルや活性酸素が大量に発生したことによる「酸化ストレス」(*)や大腸菌の毒素(エンドトキシン)が原因ではないかといわれています。


NASHの治療については、肥満、糖尿病を合併することが多いので、合併症を治療することが中心となります。食事療法と運動療法で、体重を4kg〜5kg減量するだけで効果があるようです。薬物療法では、ビタミンEや糖尿病治療薬(インスリン抵抗改善薬)が効果的です。また、抗酸化を期待してビタミンCをサプリメントなどで摂ることも良いようです。


アルコール摂取量が20g以下(瓶ビール1本または日本酒1合)で、
内臓脂肪型肥満と診断され、脂肪肝をすでに発症していて、
さらにGOT値・GTP値が上昇する
(GPT値がGOT値より高い状態が半年以上続く)
ようならば、NASHが強く疑われます。


心当たりのある方は、なるべく早く医師に相談されることをおススメします。


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酸化ストレスとは、体内において生成される活性酸素などの酸化損傷力が、生体のもつ抗酸化システムを上回る場合のことです。本来、活性酸素などは、生体を維持していく上で、必要なエネルギーを作り出したり、異物の攻撃を排除したりする重要な働きを持っています。


しかし、何らかの原因で、これらが過剰になると、生体を構成している重要なタンパク質や脂質などを酸化させ、DNAを損傷させ、いわゆる「体を錆びつかせる」という状態に陥るわけです。このような状態が、進行すると生体の正常な機能を阻害し、老化を早め、生活習慣病などを引き起こすことになるので、酸化ストレスは最小限に食い止めることが大切なのです。

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2006年11月25日 19:12