メタボリックシンドロームで腎臓が動脈硬化「腎不全」
腎臓の細い動脈に動脈硬化が起きると、腎不全という状態にまで進行することがあります。腎不全という呼び方は正確には病名ではありません。腎不全という状態は、腎臓の本来の機能が、著しく低下して働かなくなってしまうことです。腎不全には、腎機能が急激に低下する「急性腎不全」と数ヶ月から数年かけて徐々に低下する「慢性腎不全」があります。
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●腎臓機能が低下すると老廃物や水分が排泄できなくなる
急性腎不全は、適切な治療を速やかに行うと、回復する可能性が高いのですが、放置すると慢性腎不全に進行してしまうことがあります。たとえば、前立性肥大などで尿の通り道が閉塞(詰まる)すると、尿が出なくなり、腎臓の尿を作る働きもストップし、急性腎不全となります。しかし、治療も簡単でこのような閉塞を取り除けばすぐに治ります。
腎臓で尿を作る過程では、「ネフロン」という管状の細胞が一生懸命働いています。1つの腎臓に約100万個あるといわれているネフロンの数が、徐々に減少する状態が慢性腎不全です。症状は、急性腎不全とは対照的で、末期に到るまで、ほとんどないのが怖いところです。
慢性腎不全になり、「尿毒症」を発症すると、生命維持のために「人工透析」が必要になってきます。慢性腎不全が進行すると、体内の水分や電解質の調節が乱れ、老廃物を排泄できないために体にとっての“ゴミ”がたまるようになります。人工透析は、この “ゴミ”や余分な水分を取り除き、電解質の濃度を調整し、腎臓と同じように細胞外液の量と組成を維持するのです。
人工透析は、1週間に2〜3回、週当たり8〜15時間の治療時間が必要で、いままでとは生活パターンが変わってしまうことが多いようです。そうはいいつつも、ー定の間隔をおいた限られた時間での治療であり、透析をしていない間は “ゴミ”や余分な水分はたまり放題、電解質の濃度は無調整になるわけで、治療を怠ると命にかかわるような合併症につながる可能性もあります。したがって、透析をしていない間の食事療法や日常生活が極めて重要となります。
日本では、現在約23万人以上の患者さんが透析を受けているといわれています。30年以上透析を受けている患者さんもいて、10年以上透析療法を続けている患者さんが全体の20%以上に達しています。今では、透析を受けている限り、腎不全で命を落とすことはありません。
2006年11月25日 18:43


